地球の水の奇跡

地球は、太陽のまわりを渦巻きを伴いながら全体としては円盤状に回っていた水素、ヘリウム、水、二酸化炭素、岩石などが集まってできた惑星です。そして地表の3分の2を占める液体の水(海)が生まれるためには特別な事情があったのです。

特別な事情の1つ目は、地球の中程度の質量にあります。地球の質量は軽い水素ガス(H2)やヘリウムガス(He)を止めるには小さすぎ、これらの気体は地球から飛び去ってしまいました。しかし、質量が大きい水(H2O)や炭酸ガス(CO2)を引き留めておくのに十分な大きさです。

質量が小さく、引力が弱い水星、金星、火星などでは、水は宇宙空間に飛び去ってしまいます。一方、木星と土星は質量が非常に大きいので軽い水素やヘリウムまで引き留めた結果、これらが主体になっていて、水は主役ではありませんが、内部には水が大量に存在していると考えられます。

次に、地球の誕生と水の関係を見てみましょう。地球の成因である微惑星・小惑星には主成分である岩石のほかに水も含まれていたと考えられます。この関係は直接微惑星・小惑星を調べなくても隕石を調べることによって分かります。

一方、すい星を地球の水の原因と考える研究者もいます。太陽の周りを回っているすい星の多くは80%も水でできている氷の塊であることが分かっています。

特別な事情の第2は地球と太陽の距離にあります。分子式H2Oで示される水は、地球の1気圧のもと、0℃以下では個体の氷、100℃以上では沸騰して気体の水蒸気となり、中間でのみ液体、つまり水でいます。

地球の太陽からの距離は約1億5,000万kmで、この距離、言い換えれば太陽から受ける熱が地表の温度を決める要因になっています。つまり、この距離によって、地球上で水が液体として存在する最適な温度、平均気温として20〜25℃になっているわけです。