なぜ乾燥した室内にカビが?

By | 2015年12月22日

住宅におけるカビの発生に最も強く影響する環境条件といえば、多くの人が「湿度」を思い浮かべると思います。普通、「湿度」といった場合、それは空気中の水分量を指しますが、カビの発育に使われるのは、カビが取り付いているところ、たとえば、壁や床の表面に存在する水分です。すなわち、カビの発生に関与するのは、相対湿度ではなく、表面湿度なのです。

相対湿度と表面湿度がパラレルに変化するのであれば、この2つを分けて考える必要はありません。しかし、相対湿度と表面湿度の関係は、私たちが想像するほど単純ではなく、ときには別個にみる必要があります。

日本の一般住宅の室内湿度は、年平均30〜60%といわれています。ところが一般環境によくみられるカビの多くは、湿度が80〜90&以上ないと発育できません。この数字だけみると日本の住宅にはカビが生えないことになりますが、現実的にはそんなことはありません。

この矛盾を説明するには、相対湿度と表面湿度を分けて考えるしかありません。

分かりやすい例をあげてみましょう。冬の室内は暖房で乾燥することが多いですが、一方で外気の影響を受ける壁や床、窓などには結露が発生します。この場合、室内の相対湿度は低くても結露の発生した箇所は湿度100%〜になりますので、室内は加湿器を使うほど乾燥していても、結露の発生した箇所はカビが発生するのです。

この場合、カビの発生防止のために室内の相対湿度をさらに下げたとしても、大きな効果はまったく得られないでしょう。表面湿度、つまり結露への対策を考えないとならないからです。

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